蛇使いな彼女BLOG
【第69回】 流向流速計の原理と図化について #1.
2022.10.07
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皆さんこんにちは!今年も9月は台風被害に水害、地震…と大変でしたね。
年々災害が増えている気がします。
被災地域の皆様には心よりお見舞い申し上げます。
さて、最近日焼け止めで肌が荒れるようになってしまい、この夏は腕だけ焼きっぱなしのポ○キーになったモトハシです。
そういえば今期は初めてインターンシップの指導を任されてしまったのですが幸い優秀な学生でむしろ私の方が勉強になっています!ありがたや~ (笑)
今日は流向流速計のデータから見る原理と、Pythonのベクトル図化についての忘備録を書いていきます☆
◇流向流速計について
今回対象とするデータは環境システムHPに掲載されている「傾斜型流向・流速計」に当たります。
以前どこかで説明したような気もするんですが、ジャイロと加速度の原理を使用しているため、より正確な計測ができるとのことです。
ジャイロ=移動方向、加速度=移動距離として話を進めていきます。
色々と文献やら資料を漁る中で、ジャイロによって角速度から姿勢角度を求めることができ、加速度によってX軸とY軸方向の成分から距離を求める事ができる事。
またそれら原理を合わせることでより正確な流向を計測できるようです。
ジャイロと加速度を組み合わせることで計測値が安定するわけですね。
今回は測定原理の話から、どうやって図化するかに焦点を当てたいと思います。
以下で計測値の意味と実際のデータを確認していきます。
まず計測データの項目の意味を記載しておきます。
Speed (cm/s):流速
Heading:傾斜角
Velocity-N (cm/s):Y軸方向の流速
Velocity-E (cm/s):X軸方向の流速
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こんな感じのデータが取れます。
この計測値の意味に関しては以下に説明を記載しています。
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傾斜角度はジャイロが計算しているとして、今回は触れません。
流速に関しては例えばデータC列の2行目、Heading281.18の西側から流れがあった場合では、その流速をx軸とy軸に加わる力に分けて考えます。
つまり計測値のVelocity-N (cm/s)、Velocity-E (cm/s)がy軸とx軸の値となるわけです。
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詳しく説明すると、Speed 1.92(cm/s)という流速は
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の長さを表していて、流向流速計ではこの1.92(cm/s)の流速を計算するために、x軸とy軸の成分から
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として流速を算出しています。
Pythonによってベクトルを図化するときはこのベクトルの始点とx成分、y成分が必要となります。
図中のVelocity-N (cm/s)とVelocity-E (cm/s)の交点は流れの起点で、流向流速計の測定原理上Heading281.18からの流れは原点(0,0)に向かうベクトルとして考える事が出来ます。
(※加速度の計算上、流速計の原点はy=0の0°地点(北)が基本となるようです。)
ここまで理解できると、Pythonプログラムでベクトルを図化する時の注意点として、ベクトルの始点を原点(0,0)に移動させたときy軸の符号が逆転する事に気を付けないといけません。
さて、モトハシのように数学が苦手な人でもわかるように説明したつもりですが、いかがでしたか(‘ω’)
実際のプログラムについては次回お話します。お楽しみに!
尚、環境システムの傾斜型流行流速計についてはコチラ↓
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